持分法

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This topic contains 6 replies, has 2 voices, and was last updated by  イエス 9 years, 5 months ago.

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    イエス

    持分法の棚卸資産の未実現利益の控除の仕訳で
    ダウンだと
    (売上) (投資)
    アップだと
    (持分法による投資損益) (棚卸資産)
    となりますが、親会社が計上している科目(売上、棚卸資産)を消すのはわかるのですが、その相手科目がなぜそうなるのかわかりませんm(_ _)m

    推測:連結と同じ考え方でいくと、ダウンの場合、子会社の棚卸資産が減り売上原価が増えその分、利益剰余金の減少となり、子会社の純資産=子会社の価値が減るので株式の価値を減らす。
    しかし、この考え方ではアップがわかりません…

    #2362 Reply

    あそ〜ん
    Keymaster

    アップの場合もそのダウンの考えの逆ですよ。

    ダウンの場合は持分法適用会社の価値が減るから、投資を減らす。
    逆にアップは、持分法適用会社への投資の成果が減るからP/L科目を減らすです。

    持分法は、F/Sを合算しないので、相手のP/L科目を使えませんが、持分法適用会社の純利益の一部は、投資会社にとっての投資の成果です。そのため、相手の純利益が減る=投資の成果が減るになります。

    またストックとフローは表裏一体なので当然の結果ともいえます。そこまで推測できているならあと一歩ですよ!

    #2363 Reply

    イエス

    んー考えてみましたがやはりわかりません^^;

    アップの場合は持分法適用会社の売上が減り利益剰余金が減るから純資産が減って価値が減り投資の額(株式の価値)を減らす・・・
    という考えになってしまいます
    どこか根本的な何かが違うような気がします
    投資の成果というのは投資の額(株式の価値)に反映させないのですか?

    #2364 Reply

    あそ〜ん

    投資の成果とはフローなので、投資勘定のようなストックとは全く違います。つまりP/L科目です。

    おそらくイエスさんは持分法におけるストックとフローの関係を混乱されています。

    アップの場合、消すストックは親会社の棚卸資産で、それを販売した持分法適用会社は、その分投資のリスクから解放されていないと考えます。
    そして親会社は持分法適用会社の利益に比例して投資の成果を把握するので、利益が減った分は「持分法による投資損益」で計上するのです。

    流れで書くと、
    親会社のストックが減る→減った分は持会社が販売しなかったとことになる→持会社の収益減か費用増で利益減→親会社の投資の成果は持会社の純利益から認識→親会社の投資の成果を表す「持分法による投資損益」借方で計上
    です。

    ちょっとわかりづらければもっと丁寧に答えますよ。

    #2365 Reply

    イエス

    そうですね、ストックとフローでごちゃごちゃになってる気がします…
    持分法適用会社の利益が下がるから、投資の成果を表すP/L科目を使うと言われるとなんとなくはわかるのですが、それがなんで投資のB/S科目を使わないのかやっぱりわかりません…
    持分法適用会社の利益が上がったり下がったりしたら投資の額に反映するのが持分法だったのでは?
    アホで申し訳ないです(笑)
    詳しい説明おねがいしますm(_ _)m

    #2370 Reply

    あそ〜ん
    Keymaster

    なるほど、やっとあなたの疑問を理解しました。そこまで考えられているならその考えは正しいともいえますよ。
    親会社=P社、持分法適用会社=A社

    まず、持分法のダウンもアップも容認処理として
    (持分法による投資損益) (投資)
    という修正仕訳を行なえるのはご存知ですか?

    イエスさんが考えるように、A社の利益が減少&純資産価値が減少で、それぞれ持分法の勘定のみで処理することもできます。

    しかし原則処理では、次のように処理しますよね。
    ダウン:(売上) (投資)
    アップ:(持分法による投資損益) (棚卸資産)

    これは、持分法ではA社のF/Sと合算しないため、P社のほうに表示されている科目だけは具体的な科目を修正しようという意図が見て取れます。

    ここで、あなたが考えるようにアップの時、A社の純資産が減少しているはずなのに、「投資有価証券」を減額しないという点について考えてみると、

    容認処理では、「投資有価証券」を減額するけど、原則処理では、P社の「棚卸資産」が減額される。
    だが、未実現利益というのは税効果の永久差異などと違って、通常実現されて解消することが想定されていますよね?棚卸資産ならほとんどの場合1年以内に実現します。つまり近い将来には、原則容認どちらでも当期の修正の影響はなくなるので、どちらで処理する方が一時点のストックやフロー情報を有用なものにするかを考えるべきです。

    このとき「投資勘定」「持分法による投資損益」と、「売上」「棚卸資産」が、P社の連結F/S上でどっちが重要な表示科目か考えてみてください。
    「売上」「棚卸資産」はP社の本業・営業活動によるストックフロー情報なので、個別具体的だし事業の根幹をなします。
    一方、「投資勘定」「持分法による投資損益」はA社の純利益や純資産に比例するもので、複数の変動要因があるし、通常P社にとって本業であるとはいえない表示科目です。

    このようにどう考えてもP社の表示科目を適正な額に修正する方が有用なんですよ。これは固定資産であってもそのように考えられます。特に「売上」「棚卸資産」なんて、A社との共謀による粉飾の動機が大きいですしね。

    イエスさんが考えるように処理するのは、容認処理で存在している以上間違いではありません。しかし、より意思決定有用性に沿った情報を提供するには、持分法の科目を犠牲にしても原則処理の方がいいです。(表示科目としても相対的に重要でない、近い将来実現するなどの理由)
    すいません、あなたのストックとフローの考えが不十分というわけではなさそうでしたね。これで理解・納得していただけますか?

    #2371 Reply

    イエス

    丁寧な解説ありがとうございます!!

    なるほど、とってもすっきりしました。
    容認処理の存在すらしらなかったです…
    そもそもダウンの時点で投資の額を減らしてるのに投資の成果をあらわすP/L科目を使ってないと気がついていれば・・・(笑)

    毎度、わかりやすい説明ありがとうございます、今後ともこの掲示板を利用させてもらいますのでよろしくおねがいします!

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