日商簿記検定ミス問題をさらす!?①

そろそろ138回試験が近づいているにもかかわらず、トンデモアホなことを書きます。

題して「日商簿記ミス問題をさらす」です!どう考えても誤植問題としか思えない出題をさらして、試験問題作成者を勝手に公開処刑?していくシリーズです。これからも戸惑ってしまうような出題は繰り返されるかとは思いますが、そのときの心構えに役立てれば幸いです。

※しかし個人的な見解です。間違ってはいないと解釈することもできるので日商簿記に責任はありません。つまり半分ネタです。

ミス問題ランキング5位-本支店会計の換算

日商簿記1級の105回とつい前回の137回で出題された在外本支店会計からの出題でミス問と疑わしきものが。

在外支店の棚卸資産の円換算レートについてです。

問題文抜粋:「~略~  棚卸資産は、期中平均相場により換算する。」

在外支店のB/S棚卸資産を平均レートで円換算しろという問題文指示です。昔105回の出題を見て、「なんかおかしいなぁ」と思っていたのですが、137回(2014.6)にもう一発全く同じ出題してきやがったわけです。137回のは105回のほぼコピー問題です。

そこで基準等を調べてみた。

外貨建取引等会計処理基準の改訂に関する意見書(一部)

二 在外支店の財務諸表項目の換算  在外支店における外貨建取引については、原則として、本店と同様に処理する。ただし、外国通貨で表示されている在外支店の財務諸表に基づき本支店合併財務諸表を作成する場合には、在外支店の財務諸表について次の方法によることができる。(注11)

  1. 収益及び費用(収益性負債の収益化額及び費用性資産の費用化額を除く。)の換算については、期中平均相場によることができる。(注12)
  2. 在外支店の外国通貨で表示された財務諸表項目の換算にあたり、非貨幣性項目の額に重要性がない場合には、すべての貸借対照表項目(支店における本店勘定等を除く。)について決算時の為替相場による円換算額を付する方法を適用することができる。この場合において、損益項目についても決算時の為替相場によることを妨げない。

注11 在外支店のたな卸資産に係る低価基準等について在外支店において外国通貨で表示されているたな卸資産について低価基準を適用する場合又は時価の著しい下落により評価額の引下げが求められる場合には、外国通貨による時価又は実質価額を決算時の為替相場により円換算した額による。

注12 期中平均相場について収益及び費用の換算に用いる期中平均相場には、当該収益及び費用が帰属する月又は半期等を算定期間とする平均相場を用いることができる。

B/Sの棚卸資産をARで換算できるとはドコにも書かれていません。原則はHRで、特例としてCRですよね?会計士協会実務指針等も見てみましたが、ARで換算については書かれていませんでした。

まぁどこかにかな~りマニアックな例外処理が書かれていて「この換算方法はアリ」と言えたり、そもそも重要性の原則から会計基準等に準拠せずに企業独自の換算方法をとることは妨げられませんが、社会的コンセンサスのとれた会計基準に準拠すべき検定試験でそんなこと出題しなくても…と思います。作問者は一体何を考えているのか。

おそらく、、、これはギリギリでミス問題といえるでしょう。ドヤ顔&ドヤ口調でいうのはこわいのですがw(今回はちょっと自信ないです…)

ミス問題ランキング5位!

しかし、問題文の指示は絶対!というのは肝に命じておかなければいけません。

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コメント

    • 匿名
    • 2014年 11月 07日

    以前の賢きものの簿記ブログをゆっくり毎日遡っていたのですが、
    記事の大半が整理されて消えたみたいで残念です!
    α波勉強法とか、その他テクニックなど!
    更新楽しみにしてます

    • ありがとうございます!
      一部のテクニックは基準改正のため来年度以降使えないものばっかりでしたので移転していません。特に会計士試験用だったやつ
      α波読んでる人がいらっしゃったのは嬉しいですw

    • ニャンともいえニャイ
    • 2014年 11月 07日

    あそ~んさん。こんにちは。

    最近このサイトを発見して、ページの綺麗さとブログのレベルの高さから拝見させていただいてます。

    にしても、さすが日商という感じですね(笑)
    会計士試験だったら議論を呼びそうです。

    B/Sは、原則HR 特例CR ですよね。
    もしかしたら、P/Lは、原則HR 特例①AR 「特例②CR」 だから、
    ごちゃごちゃして良く分からなくなって、B/Sの特例でARって間違えたんじゃないでしょうか?(笑)
    そして、2回目は105回で良かったんだから良いやろみたいな?…

    日商1級は作問者を公表されないので、好き勝手やってる感じが大好きです。
    このシリーズ楽しみにしてます(笑)

    • ニャンともいえニャイさん、コメントありがとうございます!
      日商簿記の問題であと2つくらいは確実におかしいだろっていう出題があるのですが、
      他のあと2つは怪しいなぁと思っているレベルです(完璧にウラがとれていません)。なので1〜4位まで書けるかはわかりませんw

    • ニャンともいえニャイ
    • 2014年 11月 08日

    あっ、でも、理屈的には総平均法を採用していることを前提とすれば、ARもダメってことはないかもしれないですね。
    厳密にテンポラル法を適用するなら、期中の仕入れ全部をHRでやって行くことになりますけど、
    支店の外貨B/Sから換算するのであれば棚卸資産の評価値の「属性」という観点からAR。(売価還元法もそうですね)
    理屈的にアリなんだから問題文で指示すればOKということか。
    ムリだw 試験中にここまで頭回すのなんて。 絶対自分の記憶を疑う。

    ああああ
    もー外貨はイヤだw こんなんばっかり。外貨って。
    てか、良く考えると、いまだに自分の中でスッキリしないところは大半が連結か外貨…

    • ねこっくま
    • 2014年 11月 09日

    残り1週間の勉強ですが、
    自分は苦手だが出る確率の極めて低い分野(1株あたり情報、時価ヘッジなど)をやるか、予想問題集を解き直すのとではどちらがよいでしょうか?

    • それは当然に過去問や予想問題を回すのが優先です。
      もちろん他の論点に自信があるなら、苦手なのを潰していくべきですが。

      今は本番の感覚を磨くために過去問などの本試験形式問題を繰り返しましょう!

      しかしヘッジはそこまで確率が低いとは思えないので、少し確認しておいた方がいいかもしれませんよ。

    • ねこっくま
    • 2014年 11月 09日

    わかりました。本試験形式のをひたすら回します。

    繰延ヘッジは分かるのですが、時価ヘッジも大事でしょうか?
    時価ヘッジは専門学校の先生は1級対策としては薄いと言っていましたし、問題集でも見たことがありません。

    • 時価ヘッジは確かにそこまでかもしれませんね。

      しかしヘッジ手段をその他有価証券の評価損益で計上するだけですので、それだけ覚えておけば大丈夫ではないでしょうか?

    • ねこっくま
    • 2014年 11月 20日

    所有権移転外リースで定率法で償却を行うというのも間違いらしいですね。

    2ちゃんより


    https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/documents/docs/shihanki-s/shihanki-s_9.pdf
    企業会計基準適用指針第 16 号
    リース取引に関する会計基準の適用指針

    pdfですと9ページ目
    ファイナンス・リース取引に係る借手の会計処理
    所有権移転「外」ファイナンス・リース取引に係る借手の会計処理

    (リース資産の償却)
    28. リース資産の償却方法は、「定額法」、「級数法」、「生産高比例法」等の中から企業の実態に応じ
    たものを選択適用する。この場合、自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の
    方法により減価償却費を算定する必要はない。

    比較のため
    所有権移転ファイナンス・リース取引に係る借手の会計処理
    (リース資産の償却)
    42. リース資産の償却は、自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法により
    減価償却費を算定する。この場合の耐用年数は、経済的使用可能予測期間とする。

    • 書こうとしていたものをコメに書かれてしまったwww
      私が思う1位のでなくて良かったですw
      確かにそれはおかしいですね。

    • こちらはねこっくまさん情報として書かせてもらっていいでしょうか?

        • ねこっくま
        • 2014年 11月 21日

        もちろん、いいでえすよ。

        クレアールの担任と相談し、会計士講座申し込みました。
        今後とも質問させて頂きますが、よろしくお願いします。

          • ねこっくま
          • 2014年 11月 21日

          ちなみに働きながらです。
          1級講座は9万9千円でしたが、会計士講座は割引まくって26万5千円(資料郵送代込み)で申し込めました。

          http://www.crear-ac.co.jp/cpa/14/020084.php
          この講座です。

          • 頑張って合格しましょう!!
            何か支えになることがあれば!

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