吸収合併【日商1.5級】

前回(138回)の日商簿記2級本試験では、範囲を超えたような出題がありました。ところが、日本商工会議所の出題区分をみると、ちゃっかり株主資本等変動計算書(S/S)は※印で「出るかもよ~」と書かれていました

この区分表の※印(上位の試験範囲だが出るかもよ論点)である、『1級と2級の間のレベル』を学習しておくほうがいいということだ。私は、それを1.5級と呼ばせてもらうッ!もちろん日商1級確実合格には”0.5級”も学習しないといけないらしい。ふざけたシステムだわ。

この区分表の※印は、他に「吸収合併」などが書かれている。そこで、ほぼ確実に出ないだろうが、吸収合併について通常のテキストには書いていない論点をかきます。対象は日商簿記2級受験生です。

  • アシクサ会社はクチクサ会社を吸収合併し、合併の対価として、クチクサ会社の株主に当社の株式1000株(時価@200円)を交付した。
  • 資本増加額は100,000円、資本準備金増加額は60,000円およびその他資本剰余金増加額は40,000円とした。
  • 吸収合併時のクチクサ会社の諸資産(時価)は250,000円、諸負債(時価)30,000円であった。

仕訳は次のようになります。

借方 貸方
諸資産 250,000 諸負債 30,000
資本金 100,000
資本準備金 60,000
その他資本剰余金 40,000
負ののれん 20,000

普通テキストとかにのってるのは、「のれん(資産)」ですよね?しかし今回は、合併のために払った額よりも合併して手に入れた資産負債の時価の方が高いパターンです。つまりおトクな買い物した場合です。(バーゲンパーチェス)

この例でいうと、220,000の価値のものを200,000で買えたってことです。この場合、「のれん」ではなく「負ののれん」という勘定科目を使うんです。気をつけたいのは、「のれん」は資産勘定ですが、逆の「負ののれん」は収益勘定ですよ!当然P/Lに計上されますよ。

ということで絶対にでないであろう1.5級論点「負ののれん」でした。負ののれんってなんか響きがかわいいでしょ?

  • お得な買い物した時に発生する
  • 「のれん」の逆だけど収益勘定

このあたりを覚えておけばバッチリです!これはさすがに出ないなw でも覚えておいて損はない。

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コメント

    • 匿名
    • 2014年 11月 25日

    閉店間際のスーパーで値引きシールの貼られた惣菜を買った。→お得(負ののれん)
    でも早めに食べないと腐っちゃう。→一気に収益
    て事ですね

    • そんな感じです!
      まぁ閉店間際の値引きシールが張ってる惣菜はハンパなく時価が急降下中の資産なので、お得かどうかは気持ちの問題かもしれませんがw

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