以下は132回日商簿記1級で出題されたものと同様の問題です。
- 材料Oは常備材料である。
- 過去に購入した材料Oを100個(@100円)、在庫として抱えている。
- 現在では、材料Oは1個120円で購入しなければならない。
- 今、材料Oを使った製品を、1個110円で100個購入したいという申し出があった。
- 労務費、間接費は無視する。
- この100個の受注を引き受けると、どのくらい有利か不利か答えなさい。
私の予想だと、『1,000円有利』とするのが、一般的な感覚ではないかと思います。
しかし解答は『1,000円不利』です。
これは岡本清先生、尾畑裕先生、広本敏郎先生、挽 文子先生 、著書の『管理会計』に書かれていた論点です。
これらの先生は、簿記受験界の界王神たちとも言える存在です。
長い間、日商簿記の試験委員をされている先生方らしいです。
過去原価と意思決定
では、なぜ『1,000円不利』なのか簡単に書きます。
材料Oは常備材料なので、使ったらすぐにまた購入するという前提があるんです。そのため、在庫の@100円の材料は過去原価であり、意思決定に関連しないんですよね。
そして意思決定により影響を受けるのは、現時点の購入原価であり、@120円となるんです。
(@110ー@120)×100個=△1,000円
と計算します。
これががっつりと『管理会計』(界王神たち著書)に載っていました。たしかにロジカルで理解できます。要は、「今、仕入価額が@120円だからもし今材料仕入れて売るんやったら、@120円以上で売らな損するやん」ってことですよね?
ココからは私の考えですが、(書いてなかった)
帳簿上と意思決定は別物と考えます。もし、この材料Oを先入先出法で管理していたら、帳簿上の原価は@100円で切られるはずです。
だから、P/L上は1,000円の利益が計上される。しかし意思決定においては1,000円の不利ってこと。
ちょっとうーんってなったりしますが、何も言いません!
界王神様が言ってることは絶対に正しいんです!
界王神様ーー!見てくれていますかーー!?
ちなみに、この本試験の解答速報で大多数の専門学校がミス解答をさらしたらしいね!
界王神様に逆らうんじゃねー!オメーらッ!
みんな間違えないようにしてください!!
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
問題自体がおかしいと思います。問題の注文が1回限りで、在庫が100円のものを使って110円の対価ならば、10円の粗利益でしょうが、これから先、110円の売価で注文がくることを考えれば、次回からは現在120円の材料のものを加工してした製品の対価が110円では、赤字が予想されるため、そもそもこのような注文自体引き受けることはあり得ないことです。「今回だけです、次回から値上げします。」なのか「110円て、継続的にの納品できます」なので考え方が変わると思いますが、後者のような取引はあり得ないことと思います。