今回は、在外支店と在外子会社の換算について。これらは覚えるのめんどくせーやつですよね。。
理屈をもとに、どの換算レートを使えばよいか考えると、覚えやすいと思います。
在外支店
支店とは、本店と1つの法人を構成します。 そのため、本店の個別財務諸表の一部になるんですよね。
だから、本店が直接海外との取引を行なった場合と同じになるように、在外支店を換算すべきなんです!(テンポラル法といいます)
これは、頻出される換算方法ですが、例外のレートを使用する場合は、問題文に必ず指示があります。
通常の財務諸表において、固定資産とかは時価評価したりしませんよね。 過去の購入額を減価償却していくのです!(費用配分の原則)
それと同じような処理になるようにHR換算しているんです!
また、『本店』『本店売上』などは、本店の『支店』『支店仕入』と相殺する必要があるため、本店の円貨額と同額にします。
在外子会社
子会社とは、親会社と別法人です。 そのため、子会社の個別財務諸表があり、そこで独立事業体としての財政状態、経営成績を開示しないといけない。
ちょっと難しいんですが、在外支店(テンポラル法)のように換算すると、外貨でのP/Lでは利益なのに、円貨では損失になるという、ダメダメな結果になることもあるんです。
だから、ARまたはCRというほとんど単一のレートで換算するんです! (決算日レート法といいます)
S/Sは省略しています。
P/Lは原則すべてAR(親会社との取引以外)で換算。 P/Lはフローですからね。また、B/SはすべてCR換算されます。ストックなので!これで在外子会社の企業活動の成果がしっかり維持されるんです!
もう一つ、在外子会社の換算を単一のレートで行なう理由があります。
それはめんどくさいからですッ!!これまじです!(たしか会計基準に書いています。)
今回、換算レートについて少し真面目なことを書きましたが、 覚え方として参考にしてみてはいかがでしょうか? 理論の勉強にもなりますし!
また、今回の話は『為替換算調整勘定』の理解も必要なんですが、 いずれ要望があれば書きます。
コメント
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初めまして、最近読み始めさせて頂いてまして、勉強させてもろてます。
もし宜しければですが質問にお答えいただけますか
場所違いならすみません
在外支店の換算レートで例外的方法(確か、繰越商品を含めて出来るだけAR使え。でしたw)唆した際に
在外支店換算の特徴である損益項目換算の例外的方法で、費用性資産の費用化額はHR換算だぜ?とあるのに
売上原価をAR換算してるんですけど
費用性資産(商品)の費用化額かっこ
すいません。
ちょっと質問の内容が理解できていません。
もしよろしければ再度質問してください。
もしかして最近書いた以下の記事と同じ疑問でしょうか?
http://cloud-boki.jp/blog/miss1/
費用性資産の費用化額はHR換算、というのは、減価償却のことではないでしょうか。
建物、備品、車両などはHRで簿価に計上しており、その減価償却も簿価にならって定額法、
200%定率法などで償却するので、HRで計算するとつじつまが合うということでしょう。
一方で、売上原価についてですが、こちらは売上、売上原価、販売費及び一般管理費などの
損益項目については、通常1年間の決算期間の損益(1年間でどれだけ儲けたか損したか)を
測るため、通期の平均であるARを使うということです。
「減価償却費」だけは特別なんだと思いますよ。
本支店会計と在外子会社との連結会計は、簿記1級取得を目指す私にとって最後の双璧です。
私も、為替換算調整勘定、是非お尋ねしたいと思っている一人です。あそ〜んさんのキレッキレの語り口でご説明いただければ幸いです。