ワルの悪巧み連結!自己株利益操作!

平成27年度から新連結基準が適用されますが、未だ旧基準に慣れてしまっている人もいるかと思います。

新基準改正の影響

連結会計が改正される理由の一つに旧基準では「自己株で利益操作できてしまう」という欠点が囁かれていました。

旧連結基準の利益操作

以下の例で考えます。

企業支配構造

S社はP社の子会社であり、P社に63%支配されています。少数株主は37%の保有で、そのうちP社とグルの『ワル』がいます。

悪いやつワル「なんでもやりまっせーッ!にいさんッ!」

次にS社はこのワルから10%分の自己株式(S社株式)を買い取ります。

企業支配構造

すると、P社は形式的には63%分の子会社株式しか保有していないんですけど、実質的には70%の支配を獲得します。

63%÷(100%-10%)=70%

このとき現行上、P社が7%分を追加取得したのと同様の処理を行います。(みなし取得)そのため、7%分ののれんが計上されます。そして最後に、S社が保有する10%の自己株式をワルに売却しなおすと、、

企業支配構造

またP社の支配は63%にもどり、のれんは減少します。さらに連結上の簿価変動分と受取対価の差額が持分変動損益として計上されるのです!(会計士試験の内容です。みなし売却という)

つまり、P社が企業外部の少数株主にS社株式を売却したと仮定されるのです!(だから損益が計上される)

おかしいでしょ!?

元の状態から、支配比率等、何の変化もないのに、ちょっとS株をワルと転がすだけで、のれんの額が変動し、損益が計上できる。(利益操作も可能)

これを繰り返したら….おかしいことになるやん!!理論的には無限にのれんと損益を計上できる!

これは、少数株主(非支配株主)を外部者とする親会社説から来る問題点ですね。

そのため、新しい公開草案では、経済的単一体説を一部取り入れ、少数株主(非支配株主)との取引は、資本取引とするよう規定されています。つまり、これからはワルも企業集団内とみなされるんです!

かなり難しい論点だとは思いますが、簿記1級以上の人は理解していたほうがいいよ!

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